
図形だけで描く簡単な模様の描き方を数回記事にしてきましたが、これまでずっと色をつけるということをしていませんでした。
そろそろ黒一色では飽きてくると思いますので、今回は色をつける実践ワークを紹介します。
グリッドノートで描く簡単な図形の模様を、カラーボールペンでカラフルに仕上げたいと思います!
始めは2色だけがわかりやすい!
始めにいくつ色を使うか、数を決めましょう。
簡単な幾何学模様なら、最初は2色で色付けする方法がオススメです。
なぜ始めは2色がいいのか?
これは私の独学での個人的な見解ですが、2色という最低限の色数で色をつけると模様の規則性がより認識しやすく見えるからです。
特に同じ図形を並べただけの単純な幾何学模様は、図形ごとに交互に色を変えるだけの方が何色も使ってカラフルに仕上げるより全体的なまとまりが生まれやすいです。
下の画像をご覧ください。

どちらの方がまとまりのある印象でしょうか。
当然右の方がカラフルに見えると思いますが、まとまりがあるかで考えると2色の方が分かりやすくスッキリした模様に見えると思います。
右は10色使ったので大袈裟な例でしたが(笑)、色数が増えるとそれをどう配色するかでも悩むところなので、まずは2色から始めて色の組み合わせ方に慣れていきましょう。
反対色を使うとカラフルに
次は、どう色を組みわせていくかについてです。
まずはこの模様に色をつけていきます。

始めに黒いペンやシャーペンなどで模様を描いてから色を塗る方法もあります。
要するに塗り絵ですね。
でも今回は、最初から色のついたカラーボールペンで描いていこうと思います。
後ほどオススメのツールとして紹介しますが、今回はZEBRAのサラサというボールペンの2色を使います。
黄色系と紫系のカラーです。

なぜこの組み合わせにしたのか?一応理由があります。
それは、「反対色」を使うとカラフルに見えて可愛いからです!
…というのは半分冗談ですが、可愛く見えるというのは色の相互作用・つまり関係性に答えがあります。
では例えば、黄色とオレンジの組み合わせにしたらどうでしょうか。

色が似ていますよね。同系色と呼ばれる色の組み合わせです。
デザインとして考えると、まとまりのある配色になります。
フルーツやその加工品など、新鮮さを連想させるパッケージデザインなどに合いそうですよね。
でも逆を言えば、おとなしくてパンチのない配色とも捉えられます。
反対色とは簡単に言えば、同系色とは真逆のモノです。
反対色という言葉、絵に馴染みのある方なら説明は要りませんが、よく知らない方のために色相環をご用意いたしました。

色相環(hue circle)とは、色相を環状に配置したもので、色を体系化する時に用いる方法の一つです。色は光の波長の違いによって、赤・橙・黄・緑・青・紫というように連続的に変化して知覚されます。これを連続的に配列し円環状にしたものを、色相環といいます。
武蔵野美術大学 造形ファイルより
黄色と紫の位置をご覧ください。
円状にお互い、反対側あたりに位置していますね。
これが、反対色(専門的に言うと補色)という意味です。
同系色より反対色の方がはっきり2色の違いを認識できます。
そうすると、お互いがよりお互いの色を引き立て合うので、結果として”可愛い”とか”カラフル”と感じる色合いになるのです。
色相環は世の中の全ての色が含まれているわけではないのであくまでも参考程度ですが、それをもとに他の色の組み合わせも考えてみると面白いと思います。
「補色とは」色相環で見て反対側にある色同士を使うこと。互いの色を目立たせるために行う配色の方法。
二色で描く幾何学模様
ではようやく、色をつけて描きましょう。
黄色と紫で三角形模様
先ほどの三角形の羅列模様を、黄色と紫のボールペンで描きます。
始めは線だけで描きましょう。
目盛りをよくみながら(キレイに描くなら定規を使って)、下記画像のように色を分けてまずは線だけで模様を描いてみてください。

次は、その中身を塗っていきます。
ボールペンは線が細いので塗るのに少し手間取るかもしれません。
でもその集中作業も慣れれば没頭できて楽しくなりますよ。
このように塗れたらOKです!

いかがでしょうか。
黒一色の線だけの模様より、断然キレイな模様が生まれました。
もし余裕があったら、他の色の組み合わせも試してみてください。
ピンクと緑で菱形模様
せっかくなのでもう一個、反対色を使った2色で模様を描きます。
前回の模様のアレンジから、菱形と正方形の組み合わせの模様に色をつけます。

次も色相環で考えて、反対に位置するピンクと緑の2色を使います。

次は無印良品のノック式ボールペンを使ってみます。
とは言っても、調べたらもうこちらのタイプは販売していないようで…オススメできないのが残念です。
今販売されている「さらさら描けるゲルインキボールペン ノック式」と同じタイプだと思いますが、無印良品さんは結構すぐデザインや形が変わっていきますね。
どれも描きやすくていい色なので重宝する分、廃盤になりやすいのでよく慌てます。汗
では、塗っていきます。
まずはそれぞれの色をどちらの図形にするか決め(菱形=ピンク、緑=正方形)
枠を先に描いて中身は後から塗っていきます。


一所懸命塗るとボールペンの跡が丸見えですが。笑
キレイにはみ出さないように塗れたら、カラフルな幾何学模様の出来上がりです!
カラーボールペンのメリットとデメリット
今回は私の扱いやすい、カラーボールペンを使いました。
他にも色鉛筆やサインペン・ポスカやコピックなど色をつけるツールは様々ありますが、せっかくなので、今回使ったカラーボールペンのメリットとデメリットを簡単にお伝えします。
カラーボールペンのメリット
・安価で入手しやすい
・色数が豊富
・発色がいい
・細かい部分も塗りやすい
カラーボールペンのデメリット
・時間が経つとインクが固まって出にくくなる
・筆跡がつきやすい
・乾く前に擦れて汚してしまうことがある
簡単ですが、こんな感じでそれぞれメリットデメリットはあります。
各項目、語りたいことは山のようにあるので、今後また詳しくお伝えします。笑
デメリットが気になる方もいるかもしれませんが、色々なツールを使って独学で20年ほど描き続けた身としてアドバイスするとしたら、趣味で描く分なら入手しやすく準備も要らないカラーボールペンが一番オススメです。

私も昔から色を塗るときはカラーボールペンをよく使っていて、細かい模様を塗るには細いボールペンというのはとても相性が良いんですよね。
特に無印良品さんのボールペンをよく使っていましたが、先ほども書いたようにデザインがよく変わる分、珍しい色とかは廃盤になりやすくて結構困りました。。
廃盤と聞いて慌てて近場の無印良品へ買いに走り回ったこともあります。
しかし気合いを入れて集めまくったので、結局まだ使いきれておりません!汗
時間が経つとインクが固まって使えなくなる場合もあるので、まずは使う分だけご用意するのがオススメです…!当たり前ですが。笑
オススメのカラーボールペン
そんな話はさておき、今回始めに使用したのはZEBRAのサラサというシリーズのボールペンです。
個人的には、手始めに簡単に色を塗ってみるなら断然オススメのツールです!
文房具を取り扱うお店ならもちろん、コンビニでもお店によっては販売していますよ。
ぜひ一度試しに使ってみてください。色とりどりでつい集めたくなっちゃいます。
ZEBRA サラサクリップ 詳細はこちら

色を塗るツールについてはまた改めて、まとめて記事にする予定です。
その時に他のツールについても詳しく紹介しますので、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
今回は2色だったので色の違いがわかりやすい反対色を使いましたが、もちろんそれ以外の組み合わせでも良い色合いの配色方法はたくさんあります!
色相環をぼんやり眺めながら、どんな組み合わせが面白いか・どんな組み合わせが好みかなどぜひ色々試して探ってみてください。
徐々に3色4色と色数を増やしていくので、まずは2色だけで配色に慣れていくことをオススメします!