グリッドノートを使って描く、幾何学模様の描き方。

模様の描き方というのは、特にこれ!と決まった方法はないのですが、当ブログではまずグリッドノート(方眼ノート)を使って描く方法をご紹介します。

前回の記事でグリッドノートを使って様々な線を描く、というワークをご紹介しました。

そして今回はもう少しそのグリッドノートを活用していきます。

模様の基本となる線の「描き方」をおさらいし、それをどう使って模様にするかまで実際に一緒にやっていただこうと考えています。

ですので、今回の記事を読むときはグリッドノート(方眼ノート)をご用意ください。

グリッドノートは100円ショップでも売ってます。

ルーズリーフとノートどちらもあると思いますので、お好きな方をお選びください。

ちなみに私は一枚ずつ分離されている方が描きやすいので、ルーズリーフを使っています。

ただ、ルーズリーフの穴が気になるという方はノートがいいと思います。

100円ではないかもしれませんが、きれいに一枚ずつ切り離せるグリッドノートというのもありますよ。

グリッドノートで描くメリット。

では早速!と、その前に、なぜ最初に真っ白な紙ではなくグリッドノートを使うのか。

こちらを少しご説明します。

マス目のようにアシストしてくれるモノがついているので、これに慣れちゃうと白い紙に描けなくなるのでは?

そういう見解もあるかもしれません。

私も、最初からグリッドノートで模様を描いていたわけではありません。

模様を描くことにだいぶ慣れ、それが日常化している時に初めてグリッドノートを使ってみました。

確か正方形をベースとした模様を大量に制作することがあったのですが、一つ一つ正方形の枠を自分で描くのが面倒、、と悩んでました。

そこでグリッドノートが使えるかも、と初めて思いついたんです。

使ってみて感じました。

なんでこんな便利な物をもっと早く使わなかったのか、、

当時はとても悔しかったです。なぜもっと早く気づかなかったのかということに。

具体的に何が便利なのかというと、それはもちろんマス目があることです。

それ以外はないです。笑

模様制作をするとき、特に幾何学模様などの繰り返しパターンの場合、必ず定規で目盛りをつけて描きます。

基準となる十字線や分度器を使っての斜線も、場合によっては描きます。

まっさらの紙に、定規や分度器で基準線を付けます

当然、描いているうちに消しゴムを使えば、それらも一瞬にして消えていくわけです。

出来上がったら最後にその基準線も消すのでボールペンで描くわけにもいかず、とにかくまぁ不便極まりないモノなのです。

しかしグリッドノートでは、このストレスが発生しません。

元々ついている目盛り(マス目)を使って描きますので、当然です。

ですので、これから模様を描いてみようという方には是非この便利なツールを使ってもらい、

面倒かもと思う部分を一回スルーして、模様制作の楽しさを体感して欲しくグリッドノートから始めることをお薦めしています。

いずれ真っ白な紙に一から模様を描くというワークもしたいと思ってます。

特に作品として描く時は直接白い紙に描くこともありますので、その時は自分で定規等を使いながら描きます。

その時にやっぱりグリッドノートでしか描けないとなっても、他の紙にも同じように描きたければ転写すればいいだけなのでご安心を。

またのちのち、ご説明します。

トレース台やトレーシングペーパー、他にお金をかけないでも方法はあります!

ということで、グリッドノートに慣れることにデメリットはありません。

ご丁寧にキレイなマス目が付いていますので、それを存分に活用して模様を描くことに慣れていきましょう。

そしてそのメリットに気づくためには、簡単な図形で作る幾何学模様を描くことが一番わかりやすいです。

今回は、最終目標を簡単な幾何学模様の制作としていますので、グリッドノートを活用してたくさん描いてみましょう!

まずは基本。マス目を使って直線で遊ぶ!

今回は、幾何学模様を描くことが最終目標なので、とりあえず直線を描くことに慣れてもらいたいと思います。

ワーク1:直線の描き方=マス目をなぞる・角と角をまっすぐに繋ぐ

まず、縦と横。これは簡単です。マス目に沿ってなぞるだけです。

次に斜め。これはマス目の角と角を繋げていきます。

縦・横・斜め、マス目を好きになぞってみてください

直線の描き方はこれだけです!

特に何も考えなくても、誰でもできると思います。

※画像ではフリーハンドで描いてますが定規を使ってもOKです。やりやすい描き方でどうぞ!

特に画像の下段の線は、ギザギザだったり短い直線の羅列だったり、それだけでも模様っぽくなってきています。

同じ形を並べると、直線だけでも十分模様が作れるんですよね

グリッドノートならマス目を活用して同じ形を量産しやすいので、こういう事も簡単にできます。

色々試して描いてみてください。

マス目に沿って様々な線を描いてみましょう

では、直線の描き方に慣れたら、早速それらを使って幾何学模様を作りたいと思います。

形を作る、そこから生まれる模様。

幾何学模様の前に、まずは直線で繫げる要領で形を作ってみましょう。

ワーク2:直線を繋げて形を描く

グリッドノートのマス目を大いに活用してください。

色々な直線を描く段階である程度形になったものもあるかと思います。

その感覚で、まずは簡単な図形を描きます。

三角形、正方形、長方形、菱形くらいの簡単な図形なら誰でも簡単に、線を繫げるだけで描けると思います。

他にも平行四辺形や台形、また少しイビツでも、五角形や六角形・八角形くらいなら描ける方もいると思うので、ぜひ描いてみてください。

大きさや太さなども変えて色々描いてみましょう

どうでしょうか?

たぶん図形は線をつなげるだけなので、特に抵抗なく、スイスイ描けると思います。

簡単な図形が描けましたら、次は一般的な図形の形に捉われず、もっと自由な形も描いてみましょう。

幾何学模様は図形の集合体!

ワーク3:図形を使って幾何学模様を作る

それでは、先ほど描いた図形を使って幾何学模様の制作をしたいと思います。

まずは正方形を使います。

下の画像のように描いてみてください。

正方形を重ねていくイメージで向きを交互に変え、縦横斜めとマス目に沿ってなぞっていくだけです。

これを、永遠と繰り返して量が増えていくとどうでしょう。

タイルのような模様が出来上がりました!

このように、元が単純な図形でも、組み合わせを工夫すれば立派な幾何学模様が作れるのです。

他にも、組み合わせ方法を変えたり色をつけたりすれば正方形だけでも色々な模様が作れます。

そう言えば、鬼滅の刃で有名になった市松模様も正方形の連続だけで作られた、古来からの伝統的な模様です。

ブロックチェックも同様、正方形の連続を2色に分け交互に配置している単純な構図です。

Checker Pattern Black White

このように、図形で幾何学模様を作る感覚を掴むため、もう少し別の図形を使って考えてみましょう。

次は2つ以上の図形を組み合わせます。

すみません、急に増えすぎたかもしれませんが。

一回、どんな図形を使っているかじっくり見てみてください。

赤枠の図形がたくさん集まって、模様を作っています

これらは、三角形・菱形・長方形・正方形・並行四辺形が使われています。

こんな感じで、図形を1つ、2つ、3つ…と増やしながらいろんな組み合わせを楽しんでみてください。

さっき描いたような自由な形の図形も使うともっと面白くなります!

たくさん描くとわかると思いますが、模様・特に幾何学模様でいうと、それらは図形の集合体で出来上がっています。

突き詰めれば、直線の集合体とも言えます。

ですので、あまり思いつかない…という方はひとまず1つの図形で考えてみましょう。

連続で並べて描いたりいろんな方向に変えながら描いたり、大きさを変えたり、重なり方に変化をつけたり・・・

色々試してみて、どこまで違う雰囲気の模様が作れるかなんでもいいので描いてみてください。

今後、私の考えるサンプル集も作る予定ですのでそれまでは自力で色々試して、楽しんでみてください!

自力で考えて作っていくとけっこう愛着が湧きますよ。

「集合体」というのは、実は重要なポイント。

図形の集合体で幾何学模様が出来上がるという点、模様制作ではとても重要な考え方になります。

特に、バラバラの形を適当に描くより同じ形を並べて描く方が、模様っぽくなるのをご理解いただけ他でしょうか?

当たり前のようですが、それが以前お話した世界共通の法則性の話に繋がります。

繰り返し同じ形を描く、これが重要なポイントです。

そして先ほどまで描いていた直線や幾何学模様、同じ形の繰り返しで模様ができたというのはその法則を使って描いていた、ということなのです。

ただ連続させて並べる以外にも、線対称点対称もその法則の一つです。

三角形や正方形などの図形も、突き詰めればとても単純な線対称や点対称ということになります。

感覚的にこうしたら模様っぽくなるかな、というモノは大抵その法則に当てはめることができます。

ただこれはけっこう重要な話となり、これ以上長い記事になっても良くないので、また改めて詳しく記事にしていきます。

今回はその法則のことは特に気にせずに、グリッドノートのキレイなマス目を最大限活用して色々な形を描いてみてください。

同じ図形を繰り返し描けば幾何学模様が出来上がる、これだけおさえておけば今は十分です。

まとめ。オリジナルの幾何学模様を作ろう!

直線に慣れてから簡単な図形、それらを使って幾何学模様を描く、という流れでグリッドノートの活用方法をお伝えしました。

そして、同じ形を繰り返す重要性にも少しだけ触れてもらいました。

グリッドノートの活用方法
  • 直線の描き方=マス目をなぞる・角と角をまっすぐに繋ぐ
  • 直線を繋げて図形を描く
  • 図形を使って幾何学模様を作る
  • 同じ形を繰り返し描くと模様になる

慣れてきたら、いろんな線や図形の組み合わせを試してグリッドノートで作る幾何学模様を楽しんでください。

組み合わせ次第で無限に作れます

様々な線が描ければそれだけ作れる模様も増えていくということです。

あとはどう組み合わせていくか、それが模様制作の要となります。

その組み合わせ方法がいわゆる「法則性」となります。

今後それらも抑えておけば、一気に模様制作の幅が広がっていくはずです。

楽しみにお待ちくださいませ!

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サイトウ ミキ
30歳で脱サラした模様クリエイター。 模様を描き模様のことばかり考えながら、絵や写真・造形物や雑貨など色々と派生しながら創作活動をしています。 ●20年以上独学で描き続けた模様について、基本の描き方から応用編・世界の民族文様や日常にある模様・模様から考える人生観等々、色々マニアックに発信していきます。 ●社会人になって絵や創作などの時間がなくなり ”たった一回の人生これでいいのか”と悩み続け、30歳でようやく脱サラ。当時は周りに相談できず一人で悩んだ経験から、同じような境遇の人に自分の実体験を少しでも伝えるべく脱サラ関連の記事も書いています。 ●現在、自分の人生の最優先事項は”楽しい”と思えること。創作はもちろん趣味のカプセルトイや雑貨屋巡りなど、大人になっても”楽しい”と思えることをご紹介していきます。
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