デザフェスvol.59に出展しました!
2024年5月19日でしたので、すでに1ヶ月弱前なので遅くなりましたが。
今回は棚ぼた的なラッキーにより、キャンセル待ち繰上げで二ヶ月前に急遽決定。
その後ずっとデザフェスに向けて制作の日々で、ブログ更新もすっかりご無沙汰です。
今回は前回より大幅に売り上げアップした反面、今までにはなかった問題点や反省点が生まれました。
デザフェスやその他、対面イベント初心者の方の参考に少しでもなればという思いで、今回も備忘録を記事にさせていただきます。
テーマは前回と同じ、オリジナルキャラクター「ジオメトリーズ」
前回2023年11月のデザフェスvol.58にて、オリジナルキャラクター「ジオメトリーズ」を始めてお披露目しました。
幾何学模様などの図形を使った自身のアート作品から生まれたキャラで、始めは「フィギュアを作りたい」という自分の欲を満たすためのものでした。
しかし意外と飽きずに制作は続けており、前回作った4人(?)のキャラに加えて、今回新たに3キャラを新商品として制作・販売しました。
反省点① 細かな商品のディスプレイ
今回は、キャンセル待ち繰上げで2ヶ月前に出展が決定したというタイトスケジュールでした。
決まってすぐ考え始めたのがディスプレイです。
前回のデザフェスでは”人生で初めて立体作品を展示販売する”という楽しさから、作品作りに全力100%出しきってしまい、ディスプレイは一夜漬けで考えるという大失敗をしました。
▼前回についての記事はこちら
前回のこの反省を活かし、なおかつ当日まで時間があまりないこともあり、ディスプレイを決めてから制作する商品と数量を決めるという手順で準備を始めました。
ディスプレイの成功例
とはいえやはり、個人クリエイターにとって対面販売は非常に大事な機会です。
今回のデザフェスもたまたまキャンセル待ちが空いたから滑り込めましたし、クリエイター人口は確実に増えていて人気イベントに出ること自体が昔ほど容易ではなくなってきていると感じます。
そのため、あまりディスプレイなどに凝りすぎず売りたい・見せたい商品を出すことも大切です。
今回のデザフェスvol.59で私が特にお披露目したかった商品は、ジオメトリーズの大きめのフィギュアです。
初めて制作したサイズ感だったので 販売するにはまだ手直しが色々必要となり、結局デザフェスvol.59には間に合いませんでしたが、せっかくなのでサンプルとして展示だけはしてみました。
するとやはりこのフィギュアのおかげか、前回より格段に目に留めてブースに立ち止まってもらう回数が増え、売上も前回の倍以上となりました。
これに関しては間違いなく成功です。
まだ販売できない状態だったとしても、今後販売する商品のサンプルとして置いておく分には十分な存在感でした。
そして、なんだかんだで出来あがった当日のディスプレイがこちらです。
向かって右側は合同出展した友人のスペースで、私は向かって左側のグリーンの布の部分です。
はっきり言って、失敗しました。笑
フィギュアで良い流れが作れたかと言えば、そうでもなかったのが現実です。
目玉商品である立体キーホルダーや大きめフィギュアの立ち位置はよかったと思いますが、問題はそれ以外の安めの商品です。
実際に並べたりイメトレは十分したつもりですが、目玉商品や大きめフィギュアに色々と気を取られ、結果、見やすいとは言えないディスプレイとなってしまいました。
せまいスペースに全てを収めることができず、安めの商品はほとんど売れなかった物もありました。
改めて振り返ると、総評価としてはあまりよろしくない結果だったと思います。
ディスプレイ失敗例
目を引く大きめフィギュアは成功。ではなぜ、全体的に失敗したと感じたのか。
そこが今後気をつけるべきところで、しっかり掘り下げて考える必要がありました。
まず何が売れて何が売れなかったか。立体キーホルダー以外の商品はこちらになります。
割と売れた商品は「クリアポーチ」や「シャカシャカキーホルダー」「トレーディングカード」、売れなかった商品は「キラキラアクリルキーホルダー」「ステッカー」という結果です。
アクリルキーホルダーとステッカーに関しては、触るどころか目に止めてもらうことすらほとんどなかった。一体なぜ??
それは………
単純に、見にくかった!
おそらくですが、それに尽きると思います。笑
どちらも色んな種類の絵柄があるわりには、ごちゃっとまとめて置いているだけ。
そもそも「ジオメトリーズ」がなんなのか分からない人がほとんどの中で、パッと見てどんなデザインかもわからない商品に興味を持ってもらうことはかなり難しいですよね。
それによくある商品ですし。アクキー、ステッカーは定番中の定番。物珍しさもないわけです。
しかし最近のデザフェスの平均価格で見ると安い商品ではあり、お土産にはもってこいな商品だと思っていました。
それが全く売れなかった。これは普通に凹みました。
今回のこの出来事は、自分の中では大きな反省点となりました。
反省点② 目玉商品の販売方法
そしてもう一点、反省点というより今後の課題が生まれました。
前回のデザフェスから展示販売を始めた「ジオメトリーズ」ですが、特に見せたかった目玉商品は立体作品でもある「立体キーホルダー」でした。
前回は12個あるうち3個売れたので、今回も「まぁ数個売れたらいいかな…」と思うくらいでした。
しかし…
まさかの即完でした!
いや、驚きました。本当に、何が起きたのか頭がついていかなかった。笑
何があったのか、少し長いですがご説明します。
「全部欲しい」と言うお客様への対応
10時に開場したとたん、一人のお客様が走ってこちらのブースへ。
ディスプレイしていた立体キーホルダーを指差して、「全部欲しい」と告げられました。
一瞬頭が真っ白になりましたね!想定していなかった事態に頭が混乱して。
買ってくれるなら売ればいいじゃん!とも思いましたが、目玉商品というだけありかなり思い入れのある品です。全部売ろうとは、その場で即決できなかった。
大変失礼ながら、そのお客様だけに全てを売ってしまうと他のお客様に商品を見ていただく機会がなくなるわけです。しかも開場してすぐ。。
全て一からの手作業で強い思い入れのある商品だし、できればじっくり選んで一つだけでも大切に扱ってくれるお客様に販売したい。
これも大変失礼なのですが、その方はSNSで見て走ってきてくれたっぽいのですが、実物をじっくり見もせず「全部欲しい」と言われたのです。
SNSで事前に見ていたから即決してくれたのだと思いたいですが、安くない値段設定で「全部」と言われると、どうにも引っかかる部分があることは否めず。
しかしこれが商売の難しいところで、こちらが提示する金額を払って買ってくれた後は、もう転売されようが捨てられようが何も言えないわけです。
「全部欲しい」と言うのも、自分が購入個数制限などを設けていなかったからでもあります。
結局そのお客様には、9個中4個を販売しました。
お客様にとっては突然の購入制限になったと思いますが、販売個数が少なく開場後すぐだったためなんとか納得していただき。
15時以降まだ残っていたら販売します、と一言付け加えてご了承いただきました。
これに関しては賛否両論あると思いますが、自身の気持ちとの折り合いでその時できた精一杯の対応でした。
ライブコマースの対応について
しかし、その後30分も立たないうちにまた新たに「全て欲しい」と言われるお客様が。
立て続けに来たことで嬉しいよりも嫌な予感がしたのですが、遠からずその予感は当たってしまいました。
その方は立体キーホルダー以外も色々見て触っているうち、動画撮影を始め、いわゆるライブコマースを始めたのです。
あー。。やっぱり。。 かなり困りましたね。
デザフェスに限らず、いろんな対面販売のイベントでライブコマース禁止を掲示しているところが増えたのですが、スタジオなどでやるライブコマースと違ってイベントでされると困ることが多いのです。
私のところに来た方は、ステッカーなど手前に並べている商品の上にご自身のスマホを置きながら、動画撮影で商品を手当たり次第触り、ブースを陣取り、果ては座り込んでしまう始末。
これがイベントでのライブコマースです。さすがに困りました。
結局その方はクリアポーチやシャカシャカキーホルダーなどかなり沢山買っていき、売り上げに貢献していただく形になってしまったのですが、後から考えるとやはり少し残念な気持ちに。
たくさん買ってくれればいい、ということでもないのです。はい。
これはクリエイター側のエゴでしかありませんが、ほとんどが手作業で制作している商品なので、雑に扱ったりよく見もせずごっそり買われるというのは色々思うところがあり。
できれば、じっくり選んで購入後も大事にしてくれそうな方に販売したい。
しかしそこまでは押し付けできません。でも一言言えるとしたら、他のお客様への営業妨害になるのがライブコマースです。
今回それを初めて体験し、イベントだと色んな人が見に来るんだなという勉強にはなりました。
今後は購入制限を設けたり長時間の滞在や動画撮影のお断りなど、今まで縁のなかった対応をせざるを得ないのは確実です。
しかしそれと同時に、それだけ見てくださる方が増えたんだなとも感じました。
楽観的すぎるかもしれませんが、全く売れないよりかはいいとも思います。
しかし結果として目玉商品の立体キーホルダーは早々に売り切れてしまい、他のお客様に見ていただく機会もなくなり、当日終わった後はその未熟な対応方法の後悔で頭がいっぱいになってしまいました。
売るためなのか趣味なのか。お客様への対応の基準。
初めて自分の身に起きた、買い占めとライブコマース。
どうすれば正解の対応なのか。それは制作・販売している本人がどういう気持ちで対面イベントに参加しているかによって変わると考えています。
私の場合、確かに今回は特定のお客様にしか目玉商品を販売できなかった後悔があります。
しかしもしそれを断っていたら、完売は難しかったとも感じます。
私のように人気クリエイターでもなんでもない人間が、価格を気にせずとにかく欲しいというお客様を突っぱねるのは、販売機会の損失以外なんでもないです。
オリジナルキャラクターの「ジオメトリーズ」を多くの人に知ってもらいたく参加している対面イベントです。
また自分で制作した商品も売るために用意しています。趣味で楽しむためではありません。
好きだから制作しているのは事実ですが、基本売れなくても良いから奇跡的に気に入ってくれるごく一部の人にだけ買って欲しいのかと聞かれたら、それも何か違う気がするのです。
そう考えると、こんな無名のクリエイターの商品をご購入いただいたこと自体は非常にありがたいのです。
買い占めや行き過ぎたライブコマースに制限をかける必要はあると思います。
それは自分のためだけではなく、多くのクリエイターがそういった行為を迷惑と考えるので、自分のところで容認してしまうと他の場所でも同じことをする恐れがあるからです。
そして”自分が不快に感じるから”というよりも、より多くの方に商品を見てご購入いただきたいという気持ちで対応していこうと考えてました。
まとめ
長くなりましたが、今回のデザフェスvol.59での反省点等をまとめるとこうなりました。
- ディスプレイは見やすく、わかりやすく、手に取りやすく。
- 買い占めはNG。個数制限を事前に設ける。
- ライブコマースを防ぐため、動画撮影・長時間の居座りには注意喚起が必要。
想像していなかった反省点が出てきたわけですが、売り上げが上がったこと自体はとても喜ばしいことです。
自分にとってはステップアップなのかな…と噛み締めつつ。
これからも対面販売のイベントは精力的に参加していきますので、よりブラッシュアップしていく所存です!